夏合宿

恒例の剣道夏合宿に行ってきた…と書こうとして以前のエントリーを見たら、
去年もおととしも一つもこの合宿のことは書いていなかった。
なぜだ。笑

この合宿、主催は私が居合を習っている道場だ。
私はそこでは剣道はたまに参加させていただくだけで、あとは居合だけ通っているのだが、
夏の剣道合宿には2年前から毎年参加させていただいている。
1日中、剣道の形と剣道をやって、夜は居合の稽古。
身体はへとへとのよれよれになるが、心はこれ以上ないくらい高揚する、そういう一週間だ。
1年目は本当にしんどくて、夜の居合の稽古の前にボロ雑巾のようになって寮の部屋で眠った。
そんなに身体がくたびれたのは生まれてはじめてのことだった。
どうなるかと思ったけれど、休んだらちゃんとまた動けるようになった。
身体ってすごい。

去年は、おととし使った体育館が改装中で、稽古は同じキャンパスの別の建物だった。
会場が狭かったのもあって、おととしほどものすごく走り回るタイプの練習がなく、剣道の形と「木刀による剣道の基本稽古」が多くて身体は楽だった。

で、今年。
日程の半分が去年と同じ狭い会場で、残りが巨大な体育館だった。
体育館に移ってからは、広さを生かした練習が組み込まれたが、
これが楽しいのなんのって。

一列20人ほど、3列に分かれて竹刀を面の位置に構え、うちまくっていく練習。
続いて同じく、コテ面。
全国大会に出る若者なんか、まさに目にもとまらぬ速さで走り抜けて行くので開いた口がふさがらなかった。
いいなあ。
あんな風に動けたら。

その場と、追い込みの切り返し。
こんなのも、私には初めてだ。
この、ぎりぎりまで追い詰められる感じ。
それでもここの先生方は相手を読むことに長けておられるので、
私のようなへなちょこは余り押されない。
それがちょっと残念でもある。
いつかあの子たちのように長い長い切り返しをさせられる(つまりそれができると先生に思われる)剣士になれるんだろうか。



今年面白かったのは、先生が打突に入ることのできる体勢をしばしば弓道で例えられたことだ。
もう弓が一杯に張ってあって、手を離せば矢が飛んでいく状態。
打ち間に入ったらもうこの体勢でないといけない。

それと、剣道の形との対比で体捌きなどを説明して下さったのも面白かったし勉強になった。
「今から形の六本目について教えますよ」などと竹刀剣道で。
剣道の形はいつもの道場でももちろん稽古しているが、案外竹刀稽古とのつながりについて考える機会がなかった。



剣道だけではない、
この合宿は居合でも一年で最も贅沢な一週間だ。
先生の指導つきで毎晩居合の稽古なんて機会、他にない。
しかも参加が必須ではない夜の稽古、今回は4日目には疲労で殆ど誰もいなくなっていた。
おかげで大先生にみっちり制定を見ていただく。
厳しい顔で、兄弟子の細かな指摘とは違う、もっと全体的かつ根本的なことを、
言葉少なにおっしゃる。
先生が大きなうなづきとともに「んっ!」「よしっ!」とおっしゃることは本当に認められたことだし、
「それ余り良くないね」とおっしゃることは本当にまずいところだ。
今の私には兄弟子の細かな指導も、大先生の大きな軌道を正しく保つ指導も、両方同じくらい大事だ。

時々日本語で私を驚かせる兄弟子は、今回も急に「袴捌きがうるさすぎる」と言って妙にツボだったのだが、
見ていると大先生は兄弟子にも殆ど日本語で居合の指導をしていた。
そうか、あれで自然に日本語をピックアップしているんだな。



本当のことを言うとね。
ここの合宿から普段の道場に戻ると、「あれ?」って思う。
この合宿の剣道は本当にまっすぐな剣道で、
子供から大人まで殆どの人が惚れ惚れするようなきれいな体捌きをする。
普段の道場では先生はまっすぐで美しいが、よその色んな道場の背景を持つ先輩方は
色々違うことをしていたりする。

剣道はまっすぐじゃないとかっこ悪い。
首をひょいとまげて打突をかわすことも、
続けて攻撃をしないただの防御のための防御も、
違うと私は思う。
この合宿にくる大先生の弟子たちは殆どそういうことをしない。
基本の稽古をしていても地稽古をしていても気持ちいい。

私はああいう剣道を目指そう、
そう思う。
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剣祐

Author:剣祐
剣の修行中。

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